離職率の実態とは
平成25年の調査では、すべての産業の平均離職率は15.6%という結果が出ています。
その中で最も高い産業は「宿泊業・飲食サービス業」で30.4%になっています。
それに対し介護業界を含む「医療・福祉」の離職率は15.2%で、全産業のほぼ平均並みとなっており、介護職が特に離職率が高いということはありません。
介護業界の中で見てみると、施設内で勤務する介護職では、正規職員よりも非正規職員が辞める割合が約7ポイント高く、訪問介護施設では、非正規職員よりも正規職員の辞める割合が5ポイント高い結果が出ています。
仕事を辞める主な原因としては、介護職員のストレスの要因となる人手不足が上位に挙げられています。
施設などで働く介護職員を形態別に見ると、正規職員が88万人・非正規職員が35万人で、正規職員の割合がとても多くなっています。
正規職員とほとんど同じような内容の仕事をしているのに、給与や待遇面に開きがあることが不満と感じている方も多いです。
訪問介護の雇用形態の割合は、正規職員が14万人・非正規職員が33万人で大幅にパートなどで働く方の割合が多くなっています。
対人的ストレスは施設などで働くよりも少ないですが、事業所の運営方針ややりがいなどの面から辞めることを考える正社員も多くなっています。
施設別では、民間や個人が運営する事業所などが最も辞める割合が高く、社会福祉法人などが比較的に落ち着いています。
規模が大きな事業所より小さな事業所の方が辞める確立が高く、介護の仕事を辞める大きな理由となっている人間関係が影響していることが覗えます。